■ 山崎 烝 : 秘密


監察―――――

池田屋騒動の折、前もって薬屋に化けて池田屋に潜入し、
新撰組踏込みの下準備をしていたという説が
いつのまにやら虚構だということで定説付けられたのですが…
未だこの演出がウケますね。

新撰組隊士には謎が多いことは承知…
が、この山崎さんは謎だらけもいいところである(+_+)
「〜らしい」「〜のようだ」というものばかりだから…。

山崎さんは大阪の針医、林五郎左衛門の子で
香取流棒術の名人だった様です。
柄の短い薙刀の長刀を用いていたようで、
新撰組では助勤、諸子取締役兼監察となりました。

ここで注目すべきは、この山崎さんはとにかく土方さんの
「男に惚れ」ていたところがあって、
ただひたすら土方さんの役に立つよう働いていたそうなのです…
(ホンマかいな? ちょいと誇張されているんじゃ…?)

ま、この諸子取調役兼監察という仕事…
隊士の素行調査や密偵探索というようなものだったとしている説が多い。
確かにそのような仕事をしていたようなので、
仕事が仕事だけに他言できるようなものではないのは当たり前で
守秘義務を通り越して秘密主義一徹の仕事内容だったはず。

…なので記録やなんやが、そうそう現代までおおっぴらに残っている方が問題…
つまり謎でなくてはならない役職だったのだから
山崎さん自身のことが謎なのも無理はない話なのです…
が、だからこそ気になるのが人情ってものですよね?

で、池田屋騒動の山崎潜入説が虚構とされた理由はといえば。
ご存知、池田屋騒動によって新撰組は天下にその名を知らしめたわけですが、
この騒動で新撰組の功労者達に夥しい報奨金が下されました。
その報奨金の受け取りに山崎さんの名が無いのに気付きます…
つまり山崎さんは池田屋騒動に貢献しなかった…ということなのでしょうね?

では他の仕事でどのような働きをしたのだろう…? と考えてみても、
作られたものであれ池田屋のエピソードくらいが
監察の仕事としてせいぜい思い当たる程度です…
仕事内容のせいとは言え、これはあまりにも面白くない!

だからでしょうか?
フィクションで描かれる山崎さんが忍者であったりするのは…
他に、男に惚れられたり惚れたり…from前髪の惣三郎
忠臣蔵からエピソードを捻り上げられたりするのは…from池田屋異聞
(あれ本当?←まじ分かんない)
フィクションはそれで人物像のスケールが広がって面白いです。
(が、何処が本当で何処が虚構か注釈がほしいところ(T■T)
経歴や人間関係なんて言う様な細部までは分かんないよ〜)


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